都心不動産は“相続税評価”と“時価”が大きく違う理由

~「評価額で公平に分けたつもり」が相続トラブルを招くこともあります~

はじめに

「先生、この土地は相続税評価額が1億円だから、兄と私で半分ずつ分ければ公平ですよね?」

新宿・千代田相続相談センターでご相談を受けていると、このようなご質問をいただくことがあります。

しかし、私はそのたびにお伝えすることがあります。

「相続税評価額」と「実際に売れる価格(時価)」は、同じではありません。

特に新宿区・千代田区・文京区などの都心部では、この差が非常に大きくなることがあります。

この違いを理解しないまま遺産分割を進めてしまうと、

  • 「公平に分けたはずなのに納得できない」
  • 「後から売却したら想像以上の価格になった」
  • 「兄だけ得をしたのではないか」

といった家族間のトラブルへ発展するケースも少なくありません。

相続対策では、相続税だけを見るのではなく、「実際の資産価値」まで考えることが大切です。

今回は、都心不動産ならではの特徴と、なぜ時価を踏まえた相続対策が必要なのかを、できるだけわかりやすくご説明いたします。


相続税評価額とは何でしょうか?

まず知っていただきたいのは、

相続税評価額は、

「相続税を計算するための評価額」

であるということです。

つまり、

市場で売れる価格とは目的が違います。

例えば、

都心の土地が実際には3億円で売却できるとしても、

相続税を計算する際の評価額は、それとは異なる金額になることがあります。

相続税評価額は税法に基づいて算定されるため、

「いくらで売れるか」

を示す数字ではありません。


時価とは何でしょうか?

一方、時価とは、

実際に市場で売買される価格です。

これは、

  • 景気
  • 需要
  • 周辺環境
  • 再開発
  • 利便性

などによって変化します。

都心部では、

再開発やインバウンド需要、企業進出などにより、

時価が大きく上昇している地域もあります。

そのため、

相続税評価額との差が大きくなるケースが少なくありません。


なぜ都心部では差が大きくなるのか

新宿区や千代田区では、

土地そのものの希少性が高く、

企業や投資家からの需要も非常に高い地域です。

例えば、

駅から徒歩数分の商業地では、

相続税評価額より高い価格で売却できることもあります。

逆に、

住宅地でも人気エリアでは、

想像以上の価格が付くケースがあります。

つまり、

税務上の評価額だけでは、本当の資産価値を把握できないことがあるのです。


「公平に分けたつもり」が不公平になる理由

例えば、

兄が都心の土地を相続し、

妹が金融資産を相続したとします。

相続税評価額では、

どちらも同じ価値だったため、

兄妹とも納得して遺産分割を行いました。

しかし数年後、

兄が土地を売却すると、

想定より数千万円高く売れた。

すると、

妹は

「本当は土地の方が価値が高かったのでは?」

と感じてしまいます。

このようなケースは決して珍しくありません。


遺産分割で重要なのは「税務」だけではありません

遺産分割では、

税金だけを見て判断すると、

後悔することがあります。

重要なのは、

  • 相続税評価額
  • 時価
  • 将来性
  • 収益性
  • 維持費
  • 管理のしやすさ

など、

さまざまな視点から資産を確認することです。


収益不動産ではさらに注意が必要です

都心部では、

一棟マンションやテナントビルを所有されている方も多くいらっしゃいます。

収益不動産は、

土地の価値だけではありません。

毎月の家賃収入もあります。

つまり、

単純に土地価格だけでは判断できない資産なのです。

将来の収益力まで考えた遺産分割が重要になります。


時価を知らないまま遺産分割すると起こること

例えば、

相続税評価額だけを参考にして遺産分割をした結果、

後から売却価格を知って、

兄弟姉妹の信頼関係が崩れてしまうことがあります。

「知らなかった」

では済まされないこともあります。

だからこそ、

相続前に時価も確認しておくことが大切です。


相続税対策だけでは不十分です

相続相談では、

「相続税を減らしたい」

というご相談を多くいただきます。

もちろん税金対策は重要です。

しかし、

本当に大切なのは、

ご家族全員が納得できる相続を実現することです。

税金だけ安くなっても、

兄弟姉妹が揉めてしまっては意味がありません。


不動産評価は専門家による確認がおすすめです

都心不動産は、

同じ地域でも価格が大きく異なることがあります。

角地なのか。

道路の状況はどうか。

再開発予定はあるか。

建築条件はどうか。

こうした要素によって、

価値は変わります。

そのため、

税務だけでなく、

不動産の専門家による確認も重要になります。


私たちが考える相続対策

新宿・千代田相続相談センターでは、

税理士だけでも、

不動産会社だけでもない、

総合的な視点で相続対策をご提案しています。

例えば、

  • 相続税試算
  • 時価の確認
  • 不動産評価
  • 二次相続シミュレーション
  • 遺産分割設計
  • 法人活用
  • 納税資金対策

などを、ご家族全体の状況に合わせて検討します。

私たちは、

「税金を減らすこと」

だけではなく、

「ご家族が安心して資産を引き継げること」

を一番大切にしています。


生前だからこそできる準備があります

相続が発生してからでは、

選択肢は限られます。

しかし、

親御様がお元気なうちであれば、

時価を確認し、

資産全体を整理し、

ご家族で話し合う時間を持つことができます。

この「準備」が、

将来の大きな安心につながります。


まとめ

都心不動産は、

相続税評価額と時価が大きく異なることがあります。

その違いを知らずに遺産分割を進めてしまうと、

後から不公平感が生まれ、

家族間のトラブルにつながる可能性があります。

相続対策とは、

単に税金を減らすことではありません。

大切な資産を、

次の世代へ円満に引き継ぐための準備です。

新宿・千代田相続相談センターでは、

税務・法務・不動産・保険の専門家と連携し、

資産家・不動産オーナー・経営者の皆様に合わせた総合的な相続対策をご提案しています。

「相続税はどれくらいかかるのか。」

「不動産の本当の価値を知りたい。」

「家族が揉めないように準備したい。」

そんなお悩みをお持ちでしたら、ぜひ一度ご相談ください。

私たちは、ご家族の未来と大切な資産を守るため、一人ひとりに寄り添ったご提案をさせていただきます。

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相続診断士・プライベートコンサルタント 乾浩一